スザンヌ・ウォーカー著 オオカミ人間と魔女のロマンス・グラフィックノベル『ムーンケーキ』

更新日:7月22日

魔女とオオカミ人間のカップルが、魔女のおばあちゃんカップルといっしょに悪を退治するグラフィックノベル。




原題 Mooncakes

著者 Suzanne Walker, Wendy Xu

出版社 Oni Press

刊行年 2019


〇あらすじ

魔女のノヴァは祖母の古書店くろねこBOOKSの店番をしている。科学者でシングルマザーのタチアナが訪れ、近所で白オオカミの目撃情報が相次いでいることをつげる。ノヴァはその夜、森に白オオカミを探しに行く。見つけた白オオカミは、彼女が思った通り、幼なじみのタム・ラン(they/them)だった。タムはオオカミ人間なのだ。ノヴァとタムは惹かれあっていたが、引っ越しで離れ離れになっていた。久しぶりに再会したタムは、何かにおびえているように見え、ノヴァは助けを申し出る。やがて、現れた悪魔にタム・ランとノヴァは向かっていくが、もう一つの危険がタムの身に迫っていた……。

困難に立ち向かう中で、ノヴァとタムはお互いへの愛情を確かめ合い、育んでいく。

魔法たっぷりのバトルシーン、ふたりのあまいロマンス。読んだ後にやさしい気持ちになれる作品だ。


〇所感

魔法の本がいっぱいの書店が最初のページに描かれ、子供のころの憧れがいっぺんに戻ってきました。主人公ノヴァの聴覚障害についても丁寧に描写があり、それがとても自然ですごくよかったです。タムは父親からの虐待を受けており、ノヴァは両親を亡くしていて、血縁の家族以外のつながりや助けがいかに重要か伝わってくる作品です。


翻訳者としては、オオカミにかんするダジャレをどういう風に訳すかなと考えながら読みました。


たとえば、


--Woof, I bet.

--Did you-did you just woof?

--Well. I mean, family stuff can be ruff.


woofとruffが犬の鳴き声なんだよね。それぞれかけてあるのだけど、

どう訳しましょうか!?


ちなみに、ムーンケーキは月餅のことで、トロントに住んでいたときに、よくベトナム難民のおばあちゃんに食べさせてもらっていました。難民高齢者クラスで英語を教えていたことがあり、ほんとうにいつもおいしいごはんと月餅をご馳走になりました。とくに月餅は中秋節のお祭りのときに、つくってくれた。それこそ魔法みたいなきれいな形のお餅ができるんだよ。みんな元気かな。





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